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作品コメント | 映画「わたしたちに許された特別な時間の終わり」

谷川俊太郎詩人

〈あらすじ〉に要約できない、細部からもこぼれ落ちる、虚構の手練手管も役に立たない、生きるという事実が、逆説的に映像を支えている。

長澤まさみ女優

自分が自分で無くなる瞬間。誰にだってある自由。
ただそこにある事に満足出来なくなったとしても、その世界をどう見るかは自分次第。それは大変なんかでは無くて、本当はすぐそばにあるはずの小さな喜びを大切にして生きたいという優しく穏やかな心が迷い、旅をしているのだと思います。
小さくも大きくなれる可能性に揺れながら。

今日マチ子漫画家

死ぬことでしか物語は完成しないのだろうか?
ドキュメンタリーが終わるとき、フィクションも現実に切り裂かれる。残るのは生きる意思と圧倒的な強さだ。

小出祐介Base Ball Bear

人は、大なり小なりたくさんの引き継ぎをして生きていく。
金や、仕事や、技術や、精神や、魂や、命の。
そんな「継承」を形にするのが、芸術の一つの意義だと思う。
この映画は、「継承」の過程そのものを捉え表した、「継承」の物語だ。

香山リカ精神科医

人間は、生まれて死んでいく。
そのあいだの何十年かにできることは限られており、苦しいこともたくさんある。
ここの描かれたのは、まぎれもなくその「生と死」とのあいだに存在するひとつの真実。
それはきれいごとでもなければ感動の美談でもないが、
私たちに「これを見よ」と迫ってくる迫力がある。

岡田利規演劇作家/演出家/チェルフィッチュ主宰

『才能』という言葉の持つ、蠱惑的な力と胡散臭さ。存在の有無を確かめるすべさえ持たない
この『才能』とやらは、なんと厄介きわまりない代物だろう。
太田信吾はこの言葉を、真摯に、でも残酷にもならざるを得ないような仕方で、ダイナマイトの
ように思い切りよく使って、この映画をつくった。そうすることで彼は、ものごとの上っ面を突き
破って、その奥をえぐらないではいられないのだろう。
そうした衝動にどうしようもなく駆られていることが、太田信吾の才能だ。

篠塚将行作詞家・作曲家/ロックバンド「それでも世界が続くなら」ギターボーカル

世間で言われるところの夢や希望に、僕らは食い殺されることがある。
僕が唯一出演した某10代のフェスティバルで出会った「おきゃんぴー」というバンドは、自分達も含めて媚びたいい子ちゃんばかりのバンド達の中で、反抗心とポピュラリティを持ったバンドだった。
彼らはその大会で優勝して、10代で音楽業界と関わり、突き放された。それでももがき続けた増田くん。
この映画に映っている人間の姿は、決して素晴らしいものじゃない。むしろ不器用な人間が、夢に食い殺される姿かもしれない。だからこそ、音楽に夢や希望を持つ全ての人に、見てもらいたい映画です。
あれから14年、彼は自殺をして、僕はまだ生きてバンドをやっている。
最高の話、なわけねーだろ。

村上かつら漫画家

特別な時間が終わるとき、誰もが岐路に立たされる。
増田さんの高潔な魂にふれて、面倒くさい感情がいくつもよみがえった。
「自分は、本当に、納得して、大人になったのかな?」と、考えずにいられない。

倉持由香グラビアアイドル・グラドル自画撮り部部長

「音楽で食っていく」夢を追い続ける青年のその姿、その日常が痛々しいほどありのまま記録されている。
夢と現実の狭間で揺れる青年の苦悩、挫折、そして、死。
心臓をナイフで抉られるようなえげつなさだった。
目を背けたい、けど、背けられない。背けちゃいけない。
の映画には今を生きるわたしたちが直視するべき“現実”が詰まっている。

小林政広映画監督

いやあ、凄い映画を観せてもらった。こんな映画、撮ろうと思っても撮れるもんじゃない。冒頭からのフィクションの部分に抱いた違和感は、ラスト近くで、腑に落ちる仕掛け。これがまた、映画を、重層にしている。『わたしたちに許された特別な時間の終わり』は、綺麗事のない、友情についての映画だ。

木野内哲也映画「立候補」プロデューサー

暗い絶望の映画かと思ったら、かきむしられる様な生命と疾走の映画だった。
はっきり言う。こんな映画、観た事なかった。

松林要樹映画監督

見ていて何度も泣かされた。
オレが20歳の時に自殺した友人を思い出しながら見た。

エンディングが始まって暗くなった劇場で隣の席を観たら、
自殺した友人が一緒に映画を観ているような錯覚を覚えた。

あれは霊だったのか。

小谷忠典映画監督

ひとは仮面がなければ生きていけない。
しかしこの映画の登場人物のひとりは仮面を剥ぎ取ってしまう。
監督がフィクションの中で仮面を取ることを選択したのは、
同時に生きていくこ とへの選択でもある。

加茂啓太郎ユニバーサルミュージック グレートハンティング

矛盾と不条理の中でもがくのはミュージシャンだけではなく監督、役者、スタッフ、そして遺族。実は「生きる」とは何かという普遍的なテーマがある映画だと思います。

金原瑞人翻訳家

『明日、君がいない』はムラーリ・K・タルリの初監督作品。友人が自殺し、そのあと自分も自殺しかけたタルリの撮ったこの映画は強烈だった。
『わたしたちに許された特別な時間の終わり』を見終わったときも同じように、悲しみとも怒りともやりきれなさとも、なんとも名付けよ うのない感情に全身を揺さぶられた。ときどき観客を無視したような撮り方をしているところもあるが、それを含め、いさぎよい鮮烈な作品だと思う。

末井昭『自殺』著者

包丁をテーブルに突き刺し「映画の一本ぐらい最後まで撮ってみろ!」と怒鳴る増田壮太。涙を流す太田信吾。監督が泣く映画を初めてみました。
本当はこの瞬間から、この映画は始まったのかもしれない。撮る側の葛藤まで入れこんだドキュメンタリー。「映画は完成させてくれってお伝えください」という増田壮太の遺書がジーンとくる。
ハードで優しい映画でした。

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